FXをする際にポイントとなってくるのがレバレッジです。
同じだけの資金があったとしても、レバレッジの大きさによってFXトレードの可能性というのはまったく違ってきます。
海外FXにおいてはハイレバレッジ、いわゆるハイレバでのFXトレードが魅力となってくるのですが、せっかくFXをするのであればやはり海外FXでのハイレバがおすすめです。
ここでは、ハイレバのFXトレードについて詳しく解説していきたいと思います。
そもそもレバレッジとは?
まずは、レバレッジとは一体何なのかというところから理解していきましょう。
レバレッジというのは英語だと「Leverage」と表記するのですが、もともとレバレッジというのは「てこの原理」のことを意味する言葉です。
てこの原理についてはご存知かと思いますが、小さな力、弱い力で重たいものを動かすことができるというものです。
ここまで来ると、もうお察しの方も多いでしょう。
要は、FXにおけるレバレッジというのは小さな資金でも大きな金額を動かすことができる仕組みなのです。
なぜレバレッジによる取引が可能になっているのかというと、差金決済というものがあるからです。
FXというのは差金決済をおこなっていて、差し入れた証拠金から損失分が引かれて、利益が出た場合には証拠金に金額がプラスされる形になります。
そのため、仮に大きな金額の取引であっても現物のやり取りをせずに済むのです。
特に、FXでは大きな金額が動くことは珍しくありません。
そういった中で、現物のやり取りをするのはとても大変ですし、現実的ではありません。
そこで差金決済が便利なのです。
そして、その差金決済をする際に必要となる証拠金の金額を決めるのがレバレッジというわけです。
レバレッジをかけることで資金効率を高めることができますし、可能性も広がります。
ハイレバは危険だと言われるけども……
ハイレバレッジ、いわゆるハイレバはFXにおいて危険だと言われることが多いです。
ハイレバだからこそ損失が出たときに大きな損害を負うと思われがちなのですが、実際にはそうではありません。
というのも、FXにおける損益はレバレッジでは決まらないのです。
あくまでも、レバレッジというのは資金効率を高めるためのものなので、仮にハイレバであったとしてもFXの取引にかける資金がより少なくて済むだけの話です。
FXにおける損益というのは、レバレッジではなくロット数で決まります。
ロット数が大きければ損益も大きくなり、小さければ損益も小さくなります。
ハイレバが危険だと言われるのは、あくまでも少ない資金に高いレバレッジをかけて、たくさんのロット数での取引をした場合の話なのです。
ご存知のように、FXにはロスカットの仕組みがありますので、仮に定められた証拠金維持率を割り込んだとしたらその時点で強制的に決済され、ポジションクローズとなります。
ロスカット注文は約定を優先するために値段を指定せず注文する成行注文でおこなわれるので、発注時のレートで約定しないことはよくあります。
例えば、急な為替変動が発生してロスカットラインの証拠金維持率を割り込んでロスカット注文が発注された場合、想定よりも不利なレートで約定するケースもあるのです。
そうなってしまうと証拠金以上の損失が出ますので、不足分をFX業者に肩代わりしてもらうというか、FX業者に借金をすることになってしまいます。
少額の資金に高いレバレッジをかけ、大きなロット数での取引をおこなうことの危険性というのは、これでおわかりいただけたかと思います。
ハイレバの危険性に関しては、ザックリとではありますが以下のような感じでOKです。
少ない資金に対してハイレバで大きなロット数の取引 | 危険性が高い |
---|---|
少ない資金に対してハイレバで小さなロット数の取引 | 危険性は高くない |
多めの資金に対してハイレバで大きなロット数の取引 | 危険性は高くない |
多めの資金に対してハイレバで小さなロット数の取引 | 危険性は高くない |
もともとFXにはリスクはつきものですので、「危険性がない」という表現ではなく「危険性は高くない」という表現を使っています。
ハイレバで取引するなら海外FX一択
少額の資金に高いレバレッジをかけ大きなロット数で取引することを避ければ、ハイレバの取引というのは怖くありません。
むしろ、積極的にハイレバでのFXトレードをおこなっていくべきです。
ただ、FX業者には国内FXと海外FXがあり、どちらでハイレバのトレードをすればいいのか迷ってしまう方もいるでしょう。
結論から言ってしまうと、ハイレバで取引するのであれば海外FX一択です。
というのも、今の国内FXでは最大で25倍のレバレッジまでしかかけられないのです。
昔からFXをやっているという方であれば、かつて国内FXでも200倍、300倍といったハイレバの取引が可能だったことについて覚えているかもしれません。
レバレッジの規制がなかった頃は、FXというのは投資というより一攫千金を狙ったギャンブル色が強く、それによって莫大な借金を抱えてしまうような方も少なくありませんでした。
こういった背景があって、金融庁はレバレッジ規制をかけるようになったのです。
レバレッジ規制は、
2010年8月に50倍まで引き下げ
2011年8月に25倍まで引き下げ
という形で段階的に進められてきました。
すでに「もうやめて~」という声が聞こえてきそうなのですが、これに追い打ちをかけるかのように今、レバレッジを10倍までに規制すべきなのではないかという話が出ているのです。
今すぐどうこうという感じではないにしても、今までの流れを考えると将来的には国内FXのレバレッジは最大10倍に規制されるでしょう。
つまり、国内FXではハイレバの取引はできないのです。
海外FXであれば日本の金融庁の規制対象外となりますので、かつての国内FXと同じくらいのハイレバ、場合によってはそれ以上のハイレバでの取引が可能となります。
何百倍というレバレッジはもちろん、最大で1000倍というレバレッジの海外FXもあります。
ハイレバは海外FX一択なのです。
ハイレバの取引で海外FXを利用する際の注意点
ハイレバの取引なら海外FX一択だという話をしましたが、いくつかの注意点があります。
海外FXもハイレバの取引ができてメリットばかりというわけではないのです。
信託保全がなされていないところもある
国内FXの場合、信託保全によって安心できる部分もあります。
仮に、その国内FX業者が倒産してしまったとしても、信託保全によって顧客資産は戻ってくるのです。
特に、今は新型コロナウイルス感染拡大によって何がいつどうなるかわかったものではありません。
海外FXの場合には、信託保全されていないところも結構見受けられます
そういった海外FXを利用していると、万が一倒産したときに顧客資産が戻ってくることはありません。
何かあっても日本の金融庁は対応してくれない
信託保全がなされていない海外FXだと万が一のときに顧客資産が戻ってこないという話をしましたが、こういった万が一のことが起こったときに日本の金融庁は対応してくれません。
海外FXは日本の金融庁の管轄外ですし、金融庁は金融庁で一応注意喚起を促しているので完全に自己責任というスタンスを取るでしょう。
税金がややこしい
海外FXで利益が出た場合は、国内FXで利益が出た場合と税率が異なります。
国内FXでは申告分離課税が適用され、海外FXでは累進課税が適用されることになります。
確定申告には要注意です。